地方自治体の災害対応業務を支援するためのクラウド・サービス

最先端の災害対応システム

研究機関や自治体防災担当の声を反映させ、何度も改良を重ねた現場指向のシステムです。
初動体制における監視観測は1画面に集約、観測値に閾値を設定すれば体制発令から職員招集まで自動で行えます。
システムが自動で行う災害対応記録により、行動計画の見直しはもちろん、災害対策本部に必要な報告資料も自動出力できます。

特徴

現場指向

従来の防災情報システムにありがちな、単なる監視観測情報の表示や上位機関への報告ベースのシステムではありません。体制発令〜避難所開設〜被災状況・対応状況管理〜災害統括表作成〜広報など、自治体の災害対応現場をきりもりするために必要なすべての機能が搭載されています。

カスタマイズレス

自然環境や地理的条件などで異なる自治体毎の災害特性に合わせ、業務メニューの構成やボタンレイアウトなどを、カスタマイズすることなく設定だけで変更できます。この作業は導入後であっても可能なため、災害対応経験後の業務見直しや新しい業務メニューの追加にも柔軟に対応できます。

事前防災行動計画(タイムライン)

いつ、どんな状況で、誰が、何をすべきかといった事前防災行動計画(タイムライン)を作成することで、実際の災害対応業務における意思決定を支援します。災害後は事前防災行動計画と自動記録された行動内容とを比較し妥当性を確認、必要に応じて計画の見直し、次の災害に備えるというPDCAサイクルで業務を継続的に改善できます。

業務の明確化とガイダンス

ログインユーザを分け、業務メニューの構成を変化させたり、必要な情報だけを表示したり、編集権限を限定したりすることで、各職員が本来やるべき担当業務を明確化できます。また、各業務メニューにはガイダンス機能があり、操作に不慣れな職員でも、次にやるべきことをガイドに従って操作できます。

機能

リアルタイムシステム連携

複数システム間でリアルタイムに情報共有できるので、本部と各関係部課局間における報告・指示・要請(応援・派遣)が迅速かつスムースに行なえます。

オープンデータ流通基盤

OGC(Open Geospatial Consortium)準拠の相互運用の仕組みにより、民間企業を含めた多種多様な情報を、オープンなデータ流通基盤を通して共有、災害対応においてリアルタイムに収集・提供・アクセスできます。

ワンストップ情報伝達

災害情報はワンストップで、Lアラート(公共情報コモンズ)、防災行政無線、自治体のウェブサイト、SNSなど、様々なメディアを介し迅速かつ確実に伝達できます。

TRANS MODで行う災害対応

Webブラウザさえあれば動作するので、有事において殆どのPCやタブレットが端末として利用可能です。スマートフォンがあれば、現場の状況を位置情報・写真つきで情報収集・報告できます。

01.事前防災行動計画
事前防災行動計画の作成

体制配備、避難情報の発令、避難場所開設など、いつ、どんな状況で、誰が、何をするのかといった防災行動計画(タイムライン)を、
システムを用いて事前に作成、MS-Excel形式でも出力できます。

事前防災行動計画の見直し

災害後には、事前防災行動計画と実際の災害対応においてシステムが記録した行動内容とを時系列で比較・参照し、計画の妥当性確認を行いつつ必要に応じて計画を見直すという、次の災害に備えるためのPDCAサイクルをシステムを用いて実行できます。

02.監視観測
気象庁防災情報の表示

気象庁防災情報XMLフォーマットをサポートし、気象・地震・津波・火山などの情報を画面上で警告、メールでもお知らせします。

水位などの観測情報表示

国交省から提供される河川水位や、独自観測網のテレメータ情報を一覧あるいは地図上で俯瞰できます。

CCTV映像の重ね合わせ

CCTV(監視カメラ)の設置箇所を地図上に示すだけでなく、準リアルタイム映像を重ね合わせ表示できます。

観測値による自動アラート

各観測値をトリガとして、予め設定した閾値を超えた時点で自動警告できるので、初動のタイミングを見逃しません。

03.体制発令
観測値による体制移行アラート

観測値による自動アラートだけでなく、災害警戒本部設置、第一次非常配備など、体制移行すべきことをシステムが自動警告します。

体制移行の自動通知

体制移行すべき(した)ことを、システムが自動で職員にメールで通知します。

職員招集・安否確認職員招集や安否確認

機能を搭載しているので、災害警戒本部設置などで必要となる初動業務もしっかり支援します。

04.避難情報
避難情報発令、状況確認

避難準備情報・避難勧告・避難指示における区域を、一覧上あるいは地図上から指示・確認できます。
フィルタリング機能を利用すれば、河川流域の区域を一括指定できます。

避難所開設、状況確認

避難所の開設指示、状況確認を一覧あるいは地図上から行なえます。一時避難場所の救助要請や状況も登録できるので、救助の漏れを防ぎます。

施設の被災状況確認

施設の利用可否や、ライフラインの状況を登録・確認できます。

05.被災状況
被災状況登録・確認、対応状況確認

被災状況およびその対応状況を地図上で登録、確認できるので、近隣施設などの地理的状況も一目瞭然で把握できます。
空間検索を用いれば、浸水エリアが拡大することを想定した影響箇所の特定なども簡単にできます。

スマホによる現場状況報告

スマートフォンさえあれば現場の状況を位置情報付きの写真で報告(情報登録)できます。

県・自衛隊などへの要請時の情報共有

県や自衛隊への要請時には、本システムのマップを共有できるだけでなく、UTM/MGRSなどの座標値でも情報共有できます。

06.災害統括・意思決定
災害統括表の作成

これまでの気象観測情報や、体制、避難所、被災状況、広報などの災害状況および対応状況を時系列で一覧化した災害総括表を作成できます。
災害対策本部における報告書類を簡単に、MS-Excel形式でも出力できます。

意思決定支援

事前防災行動計画を参照しながら、誰が何をすべきか意思決定を支援すると同時に、対応行動に漏れがないようにサポートします。
すべての対応は時系列でシステムに記録されるので、災害後に行動内容を振り返り、次の事前防災行動計画に役立てられます。

07.広報
ワンストップ情報伝達

1端末で文章を作るだけで、Lアラート(公共情報コモンズ)を介して緊急速報メール・エリアメール、メディア(TV、ラジオ)、携帯電話、新聞などへ一括配信、必要に応じてSNS(Facebook、Twitter)、自治体ウェブサイト、防災行政無線などへも配信できます。

広報文の定型化と自動作成

予め用意された定型文を選ぶだけで、日時はもちろん、避難勧告区域など状況依存の文字情報が埋め込まれた広報文が自動的に出来上がります。
あとはそのまま(あるいは必要に応じて加筆修正して)送信するだけです。

08.報告
消防庁4号様式の自動出力

災害状況を自動集計し、上位機関への報告に必要となる消防庁指定の第4号様式を自動生成できます。
報告内容は手動で修正可能な上、MS-Excel形式でも出力できます。

上位機関への報告

本システムを採用している上位機関(都道府県)であれば、下位機関(市町村報告)からの報告は、システム連携により自動で行われますので、複数の異システムに対して集計結果を転記する必要はありません。避難所の開設状況等の集計も自動で行なえます。

[動作環境]

【ハードウェア(推奨)】CPU 1GHz 以上のプロセッサ、メモリ 1GB 以上
【インターネット接続環境(推奨)】ADSLや光ファイバー等、512Kbps以上のブロードバンド回線
【対応OS】Windows Vista SP1 以降、Windows 7、Windows 8, 8.1、Mac OS X v10.6 以降、Linux カーネル版数 2.4 以降
【パソコン:Webブラウザ】 Firefox、Google Chrome、Internet Explorer 8 以降(Win) 、Safari 7 以降(Mac OS X)

※TRANS MOD®は、官民協働危機管理クラウドシステムをベースとしたサービスです。官民協働危機管理クラウドシステムは、文部科学省「社会システム改革と研究開発の一体的推進『地域社会における危機管理システム改革プログラム(自然災害への対応)』」の一環として開発されたものであり、このプロジェクトの中核機関である国立研究開発法人防災科学技術研究所と共に、弊社は参画機関としてシステム開発を担当しました。 ※仕様および外観は改良などのために予告なく変更することがあります。